パソコンのデータが突然消えてしまったら…と考えるととても恐ろしいことになります。パソコンは精密機器であるため、いつ故障してもおかしくはありません。アドレス帳や仕事で必要な大事なデータが消えてしまえば一大事です。このような被害をなくすためにはどうすればよいのでしょうか?
今回はパソコンにおけるバックアップの必要性をご紹介します。バックアップと聞くと、手間が掛かりそうで面倒くさいと感じてしまう方もいらっしゃることでしょう。しかし、その手間を惜しまないことで大事なデータを守ることができます。
どのようなデータをバックアップしておけばよいのか、どのタイミングでおこなえばよいのか、便利な保存先とともにご紹介しているので参考にしてみてください。
バックアップの必要性とは?
現代社会でのパソコンはとても身近なところにあります。日ごろからパソコンを使用している方であれば、たくさんのデータを保存していることでしょう。細かなメモや思い出の写真、重要なデータなどがいくつもあるはずです。企業であれば、労力や費用だけでなく取引先からの信用まで失ってしまう恐れがあります。
データである分破れたり、濡れたりする心配はありませんが、破損する危険性はたくさん潜んでいます。操作ミスなどの単純なものでも、ひとつ間違えてしまえばあっけなくデータは失われてしまうのです。
莫大なデータがこのパソコンに詰まっている分、破損してしまったときの損失は計り知れません。ちょっとしたトラブルで大量のデータが消えてしまうのは恐ろしいことではないでしょうか?損失を防ぐためにも、バックアップの必要性はとても高いと言えるでしょう。
データが消失する原因を知っておこう
バックアップの必要性を説明しましたが、できることならトラブルを未然に防ぎたいとお考えになることでしょう。データが消失する原因はさまざまです。消えたデータの復元は難しいため、注意が必要になります。しかし原因を知っておくことで、トラブルの発生を未然に防ぐことができるかもしれません。主な原因は以下の通りです。
データが消失する原因
●ハードウェア障害
コンピューターのハードウェアに障害が発生してしまえば、データは消失してしまいます。HDDなどの記憶装置の故障、サーバーの電源異常など原因はさまざまです。
●操作ミスによる人為的なもの
誤って操作ミスを犯してしまうと、データはあっという間に削除されてしまいます。上書き保存が原因で元のデータに戻せなくなるということもあるので注意してください。悪意のないバグによる消失もこちらのケースに含まれます。
●コンピューターウイルス
パソコンを使用するうえで注意しなくてはいけないのがウイルスの感染です。感染してしまうと、データ消失に直結してしまいます。クラッキング行為によってデータが破壊されるといったこともあるので注意してください。
●災害
地震、火事、洪水などの災害によってデータが消失することも度々あります。この場合は、バックアップした媒体までもが故障してしまう可能性があるため要注意です。
バックアップをとると安心なデータ
バックアップと聞いてもどのデータをバックアップしておけばよいのか、具体的なイメージが湧かないという方もいらっしゃるのはないでしょうか?保存しているデータの容量がそれほど大きくない場合は、すべてバックアップしておくと安心です。
しかし、日々データを作成しているような方であれば優先順位をつけておくとよいかもしれません。消えてしまったら困るもの、復元できないもの、復元までに時間と労力が必要になるものなど分け方はさまざまです。いくつか例を挙げていますので、お困りの方は参考にしてみてください。日ごろから必要データの整理やファイル分けをしておくと、バックアップも取りやすくなります。
個人のデータ
●メールの本文やアドレス帳
●WEBブラウザのブックマークや設定
●写真などの画像ファイル
●動画ファイル
●音楽ファイル
●アプリケーションのデータ
企業のデータ
●取引先とのメールの本文やアドレス帳
●業務内で作成した資料や画像
●業務アプリケーションのデータや設定
●WEBブラウザのブックマークや設定
便利な保存先は?違いや特徴、バックアップのタイミングをご紹介!
バックアップをする際に考えなくてはいけないのが、データの保存先です。保存先と言ってもすべて同じという訳でもなく、種類もさまざまです。それぞれ違いや特徴があるのでご紹介します。
USBフラッシュメモリ、SDカード
こちらは比較的安価で、簡単に入手することができます。種類もたくさんあるので、用途に合わせたものを選ぶことが可能です。パソコンに挿し込んでファイルを入れるだけで簡単にコピーすることができるため、お手軽に使用することができます。しかし、回路が原因で故障することも多いので注意してください。一時的にデータを保存したいという方に適しているかもしれません。
外付けHDD
外付けHDDの最大のメリットは大量のデータを保存することができるといった点です。データ容量に対しての価格は比較的安価で済みます。しかし、こちらもパソコンと同様のHDDです。HDD内部には重要な部品が多くあるため、不具合による故障が起きる可能性も増えてしまいます。
たびたび壊れるという訳ではありませんが、故障の可能性が少し高くなるかもしれないということを覚えておいてください。しかし、パソコンと外付けHDDの両方が同時に故障するといった可能性は低いため、やはり信頼性の高い保存先になると言えるでしょう。
CD、DVD
バックアップデータの大容量化と、HDD、USBメモリの普及によって使用頻度は減少しつつありますがこちらも便利な保存先のひとつです。HDDなどとは異なり、円盤自体に機械部品が付いているという訳ではないので故障する確率は低くなります。読み出せる光学ドライブさえあれば保存することが可能です。耐用年数もHDDなどと比べると比較的長いと言われているため、長期の保存にも適しています。
しかし故障する可能性がまったくないということではありません。高温の場所や品質の低いメディアを使用した場合は書き込みエラー、読み込みエラーが発生することがあります。このようなトラブルは、海外製の安いものに発生していることが多いため注意してください。こちらを使用する場合は国産メディアを選ぶようにすると安心でしょう。
書き込み後はデータの編集ができなくなるので、頻繁に手を加えたいというデータの保存にはあまり適していないかもしれません。
オンラインストレージ
オンラインストレージとは、Googleドライブなどのインターネット上にデータを保存することのできるサービスです。ある一定の容量までは無料で使用することができるといったメリットがあります。使用ユーザーは故障する心配をしなくてもよくなり、パソコンやスマホなどの複数の機械からアクセスすることができるため、スムーズにデータのやり取りをすることが可能です。
しかし無料で使用できる容量には限りがあるため、大容量のデータを保存したいという方は有料サービスを利用しなくてはいけません。インターネットを使用しているため、IDやパスワードが漏れるといった可能性も少なからずあります。二段階認証など、セキュリティ面は強化されつつありますが、部外者にアクセスされる危険性もあるということを理解しておきましょう。
バックアップをおこなう理想のタイミングは毎日です。しかし、毎日は時間がとれないから難しいという方もいらっしゃることでしょう。そのような以下のタイミングでおこなうとよいかもしれません。タイミングを見計らってこまめなバックアップを心がけましょう。
●重要なデータを入力したとき
●アプリケーションソフトをイントールする前
●バックアップが必要だと感じたとき
まとめ
今回はバックアップの必要性を中心にご紹介してきました。データはいつ消失するのかは誰にも分かりません。安心感を得るためにも日ごろからこまめにバックアップをしておくようにしましょう。必要なデータをしっかりと整理しておくことで、作業をスムーズに進めることができます。便利な保存先をいくつか理解しておくことで、用途にあったものを選ぶことができるはずです。